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自然冷媒とは
自然冷媒とは、天然に存在する物質を冷媒として使用するもので、環境への影響が少なく、オゾン層破壊や地球温暖化のリスクを低減することが期待されています。代表的な自然冷媒には、以下のようなものがあります。
- アンモニア(NH3):
- 高い冷却効率を持ち、工業冷凍や大型冷凍装置で広く使用されています。
- 毒性があり、取り扱いには注意が必要ですが、漏れが検知しやすいという利点もあります。
- 二酸化炭素(CO2):
- 非常に安定で毒性がなく、環境への影響もほとんどありません。
- 高圧での運用が必要なため、技術的な課題がありますが、食品の冷却や自動販売機での使用が増えています。
- 炭化水素(プロパン、ブタンなど):
- 非常に優れた冷却性能を持ち、エネルギー効率が高いです。
- 可燃性が高いため、安全対策が重要です。
- 水(H2O):
- 無毒で環境に優しいですが、冷媒として使用するには限界があります。
- 主に吸収式冷凍機で使用されます。
自然冷媒は従来の合成冷媒に比べて環境への負荷が低く、持続可能な冷却技術として注目されていますが、使用にあたっては各冷媒の特性に応じた適切な対策が必要です。